
植木が年月の経過で成長し大きくなりすぎてしまい、手入れしてほしいとのご相談を受けました。
現地にて調査したところ、木の根も成長し、外柵(巻石)や墓石が傾いたり、開いてしまったりしていました。

施主様と何回も打合せし何パターンかのご提案をさせていただきました。
木の伐採だけでなく、お墓そのものの手入れをこの際することになりました。
① 地面(基礎)の改良を行う 墓石を一旦解体し保管しました。

② 外柵(巻石)の撤去及び残土除去しました。

③ 砕石を転圧し外柵(巻石)を設置し中に再度砕石を入れ転圧して基礎を固めました。砕石は転圧することによってよくしまりとても硬くなります。

④ 一時保管していた墓石を洗浄し、長年の汚れを落としたうえで据え直しをしました。祖父の代から拝んできた墓石に愛着がおありで建替えではなく据え直しを選ばれました。花立だけ割れてしまっていたので、新調しました。

⑤ 今後の雑草対策として、墓石周りにセメントを敷きました。水抜き用の穴も作りました。

⑥ 化粧の玉石を敷いて完成です。開放的ですっきりとした仕上がりになりました。

今回は、すべて建替えするのではなく長年参ってきた墓石をそのままにしたいとのお気持ちが施主様に強くあり、現地にて確認し亀裂や欠けなど無かったため「生かす」ご提案をさせていただきました。実際工事に入り解体したところ、木の根が「悪さ」をし外柵をずらしたり、墓石を傾かせたりしていましたが、最終的に木の根がそれ以上倒れないよう「お墓」を守っていました。伐採・伐根の際はお酒をまき、手を合わせ「お疲れ様」「ありがとうございました」とねぎらい作業させていただきました。これから長年お参りしていただくお墓の修繕に立ち会わせていただき、ありがとうございました。